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2007年7月11日〜14日、次年度支援候補校の視察のため、雲南省臨滄地区の少数民族貧困地域にある「習謙中心小学校」「勝利小学校」を訪問しました。
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臨滄地区――習謙中心小学校 |
<< 習謙中心小学校の状況 >> |
校名 |
習謙中心小学校 |
▲クリックすると雲南省全域の地図がご覧いただけます。 |
民族 |
イ族 |
所在地 |
臨滄地区鳳慶孟佑※鎮習謙高山村(※中国語では孟の右辺に力を加える) |
児童数 |
96人(男55:女41) |
寄宿生 |
40人(男18:女22) |
学級数 |
1〜6年生
(クラス数:4クラス) |
次年度建設候補校として、視察に訪れた鳳慶県孟佑鎮高山村の小学校「習謙中心小学校」は、雲県より2時間半の道のり、道路状況は非常に悪く、全く舗装されていない泥だらけの土道を、大きく車体を揺られながらの行程となりました。
連日の雨で、四駆の車でも走りづらいということで、私たちの安全を危惧した孟佑鎮政府の方が、万が一、車が通れないときに、直ちに道を手入れをできるよう、村の人を道の悪い箇所に待機させてくれていました。
全く舗装されていない泥道
四駆の車でも立ち往生します
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煉瓦作りの校舎の天井には、遠目でも雨漏りの跡が確認できます
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天井が崩れ落ち、現在は危険ということで使用をやめている教室も…
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変形した柱に支えられた教室
児童はこの教室で学んでいます
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この小学校は、高山村唯一の完全小学校(1〜6年制の小学校)で、1956年に設立。8つの村落、1460人(280戸)が学区となっており、その95パーセントが少数民族イ族です。
学校の校舎は2階建てで、教室では1〜6年生の児童96名が学んでいました。すでに非常に老朽化が進んでいますが、学校では毎年お金を蓄えているものの、いまだ修繕費を工面できずにいます。
特に心配な点は、屋根の数箇所に空いた大きな穴です。雨漏りを防ぐため、ビニール袋を天井に貼っていました。また、柱も変形しており、梁を支えられないため、今は補助柱として傍から別の木で支えている状態です。
宿舎は、そんな校舎のいくつかの教室を教員宿舎と生徒宿舎に分けてあるため、寄宿生の安全面、衛生面について、大きな問題があることを感じました。
危険と隣り合わせの校舎で
一生懸命勉強をする子供たち
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学生・教師厨房の外観
子供たちの食事はここで用意されます
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簡素ながら掃除の行き届いたトイレ
週三回、児童が掃除をしています |
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日本の会員からの贈り物を手に
学校関係者と視察協会スタッフ |
2010年には、在校生が現在の94人から、150人に増える予定で、老朽化の問題だけではなく、校舎面積の狭さも、問題の一つとなっています。
計画では、新校舎の建築は崖の前にある空き地に移転し、学生宿舎、食堂を建築、そのほか旧校舎跡地には運動場を作るということですが、現在の資金状況では、それがいつの話になるのかは目途がついていません。
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臨滄地区――勝利小学校 |
二日目に訪れた雲県涌宝鎮にある勝利小学校は、雲県より2時間の道のりです。
勝利小学校は1958年に設立、周辺の山一帯に及ぶ18もの村落が学区となっており、これらのうち四つの村に校点が置かれていますが、勝利小学校はその中心的役割を担っています。
学校の面積は比較的広く、校舎と宿舎も別々の建物に分かれていましたが、いずれも今にも倒れそうな様子です。
特に危険を感じたのは、校舎が全て木造建築のため、山岳地帯の気候に特有な湿気で柱が大きく変形をしていたことです。屋根は一部が剥がれ、壁のブロックが外れている箇所もあります。屋根瓦は今にも降ってきそうな様子で、子供たちの安全面が大変心配されました。
学校の庭には、先生たちが少しでも学校経費を補うため、豚、鶏の家畜小屋があり、やはり資金面で大きな負担が学校にかかっています。
木造の校舎は瓦の重みで
屋根が大きくたわんでいます
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裸電球が一つしかない教室
土壁と天井の間には隙間が
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児童の食事を用意する学生厨房
非衛生的な環境です
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協会スタッフ、現地パートナー、地域政府、学校側による話し合い
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児童の家庭調査も同時に実施します
調査票に家の状況を書きこむ子供
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調査に訪れた子供の家
壁の隙間をビニールで覆っています |
協会では、今後この2校の小学校を、次年度建設候補地として支援を検討してゆきます。
今回の視察をご協力いただきました雲南省僑務弁公室、雲南省帰国華僑聨合会、鳳慶県人民政府、教育局、雲県人民政府、教育局、臨滄市臨翔区統一戦線部の皆様、有難うございました。
【視察スタッフ】
東京本部・七田怜、雲南支部・林娜
【現地パートナー】
雲南省僑務弁公室
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