第19校目「老木壩小学校」開校式
 雲南省武定市にある支援第19校目老木壩小学校が開校、2009年4月18日に開校式が行われました。この学校には、イ族、リス族の生徒124人が学んでいます。当協会会員の会費・寄付により改築が行われ、法人会員の東京たまがわロータリークラブの支援により机・椅子・ベッドがそろえられました。

文章は「開校式ふれあいの旅」の参加者で
当協会会員の平田栄一さんによる
(東京本部にて一部改変)

 4月18日(土)午前7時20分、日本側参加者総勢25名は2台のマイクロバスに分乗して、支援第19校目「老木壩小学校」へ向った。昆明市内の通勤渋滞を抜け出し、四川省へ至る国道108号線を北上。富民県を経て100キロほどで武定県に至り、老木壩村は武定の街から更に山間部を入った奥にあった。昆明市内からの距離はさほどではないが、4時間を越えるロングドライヴになったのは、“悪路”が原因。舗装はされていものの、路面の随所に「穴」があいていて、最後尾の座席に座った人は、天井に頭をぶつける危険と隣り合わせ。油断大敵、悪運は忘れた頃にやってくる、のである。

 武定の街を過ぎ、少し行ったところで国道から脇道に入り、山道を右に左に揺られて登って行くと、道路沿いにちょっとした人だかりが。老木壩村だった。 腰をさすりつつマイクロバスを降りると、人だかりの向こうに老木壩小学校の校門が見えた。校門に至る小道の両側に子どもたちが並び、歌と手拍子で迎えてくれた。校門の前では数人の女性(実は先生)が横一列に並んで“とおせんぼう”。賑やかな歌声とともに竹を輪切りにした酒杯を差し出し、「ぐい、と飲め」と身振り手振りで言う。「遠くからよく訪ねてくれました。楽しく過ごしてください」という歓迎の儀式だ。3杯目を勧められたときには“熱烈歓迎”が全身に伝わっていた。

白い建物が開校した小学校
周りは山々に囲まれている
漢字の下に
民族の文字が書かれている
ようこそいらっしゃいました!
子どもたちが歌声で
到着を歓迎してくれました!
竹筒に入ったお酒で歓迎
新校舎の前でハイチーズ!

 老木壩小学校はイ族、リス族の子供たち124人が通っている。1995年と2000年の地震で校舎は最も危険な建築物に指定され、協会に集まった支援金によって校舎を再建、東京たまがわロータリークラブの支援によって机や椅子・宿舎のベッドがそろえられた。

東京がまがわロータリークラブ寄贈のベッドと椅子


 開校式は真新しい校舎を背景に、生徒、学校関係者、ロータリークラブの代表、協会関係者が一堂に会して行われた。学校関係者が協会とロータリークラブの支援に謝辞を述べ、ロータリークラブの三木会長が「しっかり勉強して、将来は社会に役立つ人になってください」と子供たちを激励。校舎1階の階段踊り場の壁に碑版を設置して式典は滞りなく終了した。

開校式の様子
左手奥の建物が新校舎
子どもたちと座り、開校式を
見守るツアー参加者
薬箱の贈呈
雲南省商務庁・王建偉副庁長(中)
武定県統戦部・陳麗華部長(右)
刺繍の贈呈
テーブルの上には刺繍がずらり
しっかりと勉強するんだよー!
日本からのお土産だよー!
校舎一階に掲げられた記念碑と
ロータリークラブのプレート
机と椅子、ベッド、薬の贈呈

 式典終了後、校庭は即席のパーティー会場に早変わり。先生方が手作りで用意してくれた昼食を参加者全員で味わいつつ交流を深めた。ワラビ・ゼンマイの炒め煮、カボチャのスープ、鶏肉の煮込み、茹でた里芋、じゃがいもの唐揚げ、自家製の豆腐などなど、老木壩村で採れた野菜を使った家庭料理が“山盛り”。見た目は野暮ったいが、この日、この場所でしか味わうことができない“美味しさ”が溢れていた。


開校式後、子どもたちとおしゃべり
先生方の手料理
食事中のツアー参加者の皆さん
10周年記念DVD撮影隊、
開校式を撮影中
綾部ローターアクトクラブが
翻訳して送った絵本
 

【現地パートナー】
 今回も雲南省側の大きなご協力があり、開校式を無事に終えることができました。特に学校建設に当たり当協会のパートナーとして大いに力を発揮してくださいました現地機関について、感謝の意を込めてここに記します。

雲南省華僑弁公室
雲南省華僑弁公室雲南省商務庁・王建偉副庁長
雲南省華僑弁公室雲南省商務庁外商投資サービスセンター・袁勤主任
武定県教育局・常加栄主任
武定県統戦部・陳麗華部長
昆明市テレビ局
中国民族影視芸術発展促進会・張清晏副秘書長



【写真提供】
掲載写真の一部は、会員の平田栄一さんよりご提供いただきました。


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