NPO法人 日本・雲南聯誼協会
 
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樋口忠治さんは聯誼協会の顧問として日頃からご協力を頂いております。
昨年度末に、雲南省の麗江を視察なさった時のご報告を寄せて頂きましたので、掲載させて頂きます。

    樋口忠治さんからの寄稿
雲南省麗江の仁和および九河小学校視察記
樋口忠治
 2005年の暮れ、冬休みに入ってから、私はかねて予定していた麗江の玉龍雪山への旅行に出発しました。今回の目的は、毎年訪れている玉龍雪山に行くことのほかに、もう一つ、石鼓の山奥にある仁和小学校の現状を視察することでした。というのは、日本・雲南聯誼協会から送られてきた一通のパンフレットを見ていて、「雲南省 少数民族教育支援経済の発展から取り残された少数民族の子供に学校教育を」という見出しの言葉が眼に入った時、ふと私の頭にあることが思い浮かんだのです。自分の一生の記念に、小学校を一つ建ててあげたい、小さな学校でもいい。ながい間、大学で研究と教育に携わってきて、さらにまた定年後は私立の中・高等学校で教育に関わって来た自分にとって、日本の青少年は物質的な豊かさに毒されているとさえ思える。それに比べると、雲南の僻地の子供達の置かれている状況は何という違いだろうか。こうして、私と日本・雲南聯誼協会とのメールのやり取りが始まり、今回の視察旅行という運びになったのでした。
    
 12月25日、福岡発―上海浦東空港行きに乗り、浦東空港から虹橋空港までは乗り継ぎ用のバスがあってたすかりました。虹橋空港から昆明空港までは予定どうりで、その日のうちに昆明のホテルに入ることができました。

  翌日は昆明空港から麗江空港まで約45分です。空港にはガイドの曹錫梅さんが待っていてくれました。タクシーで麗江市内にむかい、ホテルに着いて一休み。今日の予定は玉龍雪山のロープウエーで標高4500米の地点まで行き、あわよくば、そこから歩いてもう少し高いところまで行きたかったのですが、なにしろ、山はこの日は厚い雲にかくれていて、ロープウエーは運行中止。これではどうしようもないので、予定を変更して、雲杉坪に行くことにしました。こちらは高度が低くて、私には魅力が無く、いままで行ったことがありません。市内に戻って一休みしてから、夕方、少数民族の歌踊ショーを観る。二度目です。

 翌日、麗江市の教育委員会に立ち寄り、提供のRV車で目的地の仁和に向かいました。仁和は観光案内に記されている長江第一湾のほとりにある石鼓から山奥に入って行ったところにあります。石鼓からしばらくは未舗装の凸凹道で、かなりの悪路でした。小さな集落を過ぎて、両側に関門のようにそびえる絶壁の間をくぐり抜け、さらに進むこと小半時、ようやく仁和の行政役所に着きました。ここで一休みしてから、ほんの少しばかり道を登ると、そこに学校がありました。

 学校は狭い谷間の斜面に建てられていますが、予想していたイメージとは違って、建物の下部は石造りになっていて、その上に木造の校舎が建てられています。急な斜面に建てるには、このように下部を石組みにするしかないのでしょう。敷地が狭いので窮屈ではありますが、それでも校舎としてはまずまずの感じでした。ちょうど授業中で、生徒たちが熱心に先生の話をきいているところでした。あとで聞いたことですが、この学校は現在の校舎の建て替えを希望しているわけではなく、もっと山奥の村落の子供達をここに収容するために増築をしたいということでした。

 仁和小学校の視察を終えて帰る途中、同行した教育委員会の人から、途中にある「九河」の小学校を見て欲しいと言われ、そこに立ち寄ることになりました。「九河」は大理―剣川―徳欽を結ぶ幹線道路が通っているところにあり、山奥ではありません。浅くて広い谷間で、一面の畑ですが、冬だから作物はなく、さむざむとした風景でした。

 案内されたのは、幹線道路から別れて細い道を進んだところにある集落の小さな学校でした。一見、だれもいない廃屋かと思いましたが、近づいてみると、それは二階建ての小学校の校舎で、授業中でした。教室はまっくらで、中に生徒たちがいることさえわかりにくい。木造の校舎全体が老朽化していて、傾きかけており、今にも倒れそうな感じです。こんな暗い教室で勉強している子供たち、これはなんとかしてやりたい。それが私の第一印象でした。ここは聞くところによると、一年生から四年生までの生徒だけで、五年と六年の生徒は別の小学校と合併され、そちらに通学しているとのことでした。私たちはこのあと、その「別の小学校」に立ち寄りました。それはかなり大きな学校で、幹線道路の側にありました。九河村には三つの小学校があり、将来はその三つの小学校を統合したいとのことでした。そうすることによって、教員の合理的な配置ができるのだそうです。

 今回、仁和と九河という二つの学校を視察してきましたが、それぞれ抱えている問題があるということが理解できました。しかし、細かな問題について私自身が立ち入ることはできません。要は、劣悪な教育環境に置かれている幼い子供たちが、よりよい学習環境の中で勉強をすることができるようになれば、私のささやかな善意は意味があるだろうと思います。結論は、現地の人々と麗江の教育委員会あるいは行政機関、そして日本・雲南聯誼協会とその昆明弁事処などが総合的に判断をして決めてくださればいいと思います。

 終わりにあたって、今回の視察に便宜をはかってくださった人たちに御礼を申し上げておきます。麗江および昆明で歓迎会を開いてくださった雲南省帰国華僑聨合会副主席李巨濤、昆明事務局の林娜さん、美蘭さんありがとうございました。そして、特に初鹿野恵蘭理事長の御配慮には深く感謝しています。日本・雲南聯誼協会のますますの発展を祈りつつ。



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更新日: 2008年1月10日 17:46
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