NPO法人 日本・雲南聯誼協会

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交流活動

    100万回の手洗いプロジェクト第1回勉強会
〜中国四川涼山州での体験談を元に〜


協会が2007年度から企画・立案している「環境・衛生改善プロジェクト(通称「100万回の手洗いプロジェクト」も、昨年末JICAの草の根協力事業に採択され、いよいよ今年の実施に向けてカウントダウンの段階になり、第1回の勉強会を開催しました。
2009年3月6日(金)、直前のお知らせにもかかわらず、11名の方が参加して下さり、初鹿野理事長や講師の方を含めて16名の大人数となりました。
今回は、青年海外協力隊で四川省涼山州で衛生教育のご経験のある齊藤順子さんを講師にお招きし、大変参考になるお話を伺いました。  


会場は参加者の皆さんで
いっぱいになりました

イ族の衣裳を着て講演する
齊藤さん(右側の女性)

齊藤さんは、赤十字の活動の一環として、中国四川省の涼山州イ族自治州の大石頭村温レイ之江小学校で衛生教育をされていました。
人口600人のこの村では、2003年から4年間にわたって、月に一度の村民対象衛生講座や年に一度の健康診断、小学校教師とともに行う衛生授業などを行ったそうです。

その活動の一つとして、「歯磨き強化月間」がありますが、これは児童たちに虫歯・歯磨きについて理解しても
このプロジェクトのマネージャー
薄田榮光さん(中央)

らい、上級生から下級生へ、また児童から村民へ歯磨きを指導する、家庭訪問により両親の歯磨きへの理解を求め協力を得るなどの活動だそうです。
単なる押しつけの指導ではなく、地元の児童や親、村民が、自分たちで歯磨きの必要性を理解し、主体となって実行していくことが、衛生習慣を根付かせ、広げていくために重要だということでしょう。協会の目指すものに通じるものを感じました。
一方で、村民の中に援助者に対する依頼心が芽生えてしまったり、少数民族としての伝統文化を守りたい反面、周囲の発展とのはざまで戸惑う心理もあり、援助は難しい一面があると考えさせられたそうです。

続いて、当プロジェクトのマネージャーであり、公衆衛生専門家の薄田榮光さんから、「100万回の手洗いプロジェクト」の概要説明がありました。
その後、参加者の皆さんを交えて意見交換タイム。みなさんからは様々な質問が出され、関心の高さがうかがわれました。また今回の勉強会にJICA関係の方が4名もお見えになったことは、私たち一同にとって大変励みになりました。

自己紹介と質問をする
参加者の皆さん
   

予定の約1時間半はあっという間に過ぎてしまいました。協会では今後も折を見て、このプロジェクトの説明会や勉強会を行っていきますので、ぜひご参加ください。
会の終了後、皆さんからたくさんのご感想をいただきましたので、ここにご紹介したいと思います。

齊藤さんのお話はとてもわかりやすく、特に最後の支援・開発と現実の矛盾という点にとても考えさせられた。今後も(事業開始後も)せひこうした勉強会を継続していただければJICAとしてもとても嬉しく思う。
教育と保健衛生となかなか横の連携ができていない国も多く、御苦労が多いと思うが、とても大切な部分なので、努力が実っていくようにと思う。
物質的援助だけでなく、生活習慣を変えていく事の大切さを考えさせられた。
中国での仕事で物事を推し進めること(たとえ簡単なことでも)の難しさを経験しているので、貴協会の事業の進行ぶりをHPで拝見してどのような方たちがどのように行っているのだろうと興味を持った。本日お聞きして皆さんの熱心さに触れ、少しわかったように思う。
現地にて活動された齊藤さんや薄田さんのコメントは、私にとってどんな資料にも勝る貴重な情報だった。歯磨き や手洗いなどは、我が国で生活する私達にとっては当たり前のこととして生活習慣の中に溶け込んではいるが、そのような健康のために当たり前のことが、しな いのが当たり前の人々に対してその重要性を認識させ、さらにそれを習慣づけさせるといった困難で手間の掛かりそうな努力を実際にされてきた齊藤さんたちに は頭が下がる思い。(後略)

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