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活動の記録

100万回の手洗いプロジェクト(JICA草の根技術協力事業)

ICA業務完了報告会―プロマネによるプロジェクト総括

JICA草の根技術協力事業としてのプロジェクト期間が2010年末をもって満了したことを受けて、2011年2月25日、JICA広尾センターで業務完了報告会が行われました。会では、薄田プロジェクトマネージャーが2009-2010年度活動報告書と業務完了報告書に基づきプロジェクトを総括、 JICA関係者が熱心に耳を傾けました。

報告会

報告会には協会から4名、JICAから9名
(うち1人は北京よりテレビ電話)が参加

中野幸昌さん

プロジェクト担当のJICA中野幸昌さん。
足かけ3年お世話になっています!

プロジェクトを総括

自作の活動報告書に基づいて
プロジェクトを総括する薄田PM

薄田さん

JICA広尾センター職員の皆さん。
薄田さんの報告に真剣に耳を傾けます

以下に、プロジェクトマネージャーによる業務完了報告の概要をご紹介します。

◎プロジェクト目標「小学校の健康・環境衛生に対する対処能力が高まる」の達成について

子どもたちの衛生に関する意識や行動が改善されたか、学校の衛生環境が改善されたかの2つの指標で判断します。
について、プロジェクト開始時と終了時に、子どもたちの意識と行動の調査を行いました(白雲小学校、籐誼小学校、匹河小学校)。調査では、プロジェクト終了時に27項目中15項目の数値が上がっており、成果が確認されました。
については、ハード施設支援対象の白雲小学校と籐誼小学校で、79項目の衛生環境チェックを行いました。プロジェクト前の2007年12月には、適合項目が35%だったのに対し、施設建設を経て、数値は58%まで上がりました。また、白雲小学校は独自にゴミ捨て場を設置、籐誼小学校もゴミ箱の設置や校庭のコンクリート化を行うなど、見た目にもプロジェクト中に学校の衛生環境は大きく改善されました。
◎プロジェクトが求める成果1「教師・学校保健関係者の健康と衛生に関する実践的な指導能力が高まる」の達成について

プロジェクトが提案した衛生授業(パネルシアター・ペープサート・ポスターを使った授業)の実践時間数と出席者数、先生方自らが企画した授業計画、またはパネルシアター/ペープサートの数、衛生授業研修終了後の参加者評価の3つの指標で判断します。
について、2009年中それぞれの学校でパネルシアター・ペープサート・ポスターを使った授業を5〜11時間実施し、のべ2200人の子どもたちが受講しました。については、オリジナルの教材作りを行ったのは匹河小学校と遠福小学校にとどまっています。について、2回の衛生授業研修の参加者の90%以上から、研修方法、内容の理解、実践の可能性、有益性について肯定的な評価を得ました。
◎プロジェクトが求める成果2「小学校5-6年生の健康・環境衛生に関する対処能力が高まる」の達成について

5-6年生が作成したパネルシアター/ペープサートを見た児童の割合から判断します。
終了時に調査対象となった250人の子ども(匹河、遠福、白雲の下級生)のうち、全員がパネルシアターとペープサートのどちらも見たことがあると答え、また245人はポスターも見たことがあると答えました。また、匹河小学校の教室で挙手調査を行った際には、全クラス36人中24人が、下級生や兄弟に衛生授業で学んだ知識を教えたことがあると回答しています。
◎プロジェクトが求める成果3「小学校野衛生環境向上のための施設が改善される」の達成について

施設の基本的改善や仕様について、学校が必要とする項目の50%以上が改善されたかで判断します。
施設改善の対象である白雲小学校、籐誼小学校、果科小学校ではそれぞれ3項目、計9項目の施設改善が必要とされており、プロジェクト期間中6項目(66%)が改善されました。このうち2項目は中国側によって実施されており、また果科小学校については統合計画が明らかとなったため、プロジェクト費用では実施しませんでした。
◎プロジェクトが求める成果4「健康と衛生に関する小学校と小学校圏の住民との関係が構築される」の達成について

ポスターの展覧会やパネルシアター/ペープサートの発表会などを行った地域・学校のイベントの参加者数で判断します。
匹河小学校では校内イベントやポスターの貼り出しが行われました。ポスター授業は全ての学校で行われましたが、子どもたちがポスターを持って帰り、両親に内容を説明するという活動が行われたのは、白雲小学校、匹河小学校、籐誼小学校の3校だけでした。
◎プロジェクトが求める成果5「小学校の健康と環境衛生プログラムを支援する資源センターが構築される」の達成について

ネットアクセス数、ニューズレター発行数で判断します。
プロジェクトで計画していたネット上での中国語webサイトの公開は、中国のサーバーの問題があり、いまだ実現していません。中国では、ニューズレターに代わって、6頁のカラーパンフレット「100万回の手洗いプロジェクト」中文版を教育局と僑務弁公室に配布しました。また、衛生授業の教材の作り方を共有できるよう、ペープサートの型紙やポスターの元絵、シナリオ例や授業計画書式などをパックにした「衛生教育スターターキット」をフォローアップ研修に参加した先生方に配布しました。
◎総括と教訓

プロジェクトで実施した教師研修と研修で提案した体験型衛生授業、そして衛生施設の改善により、各小学校で「健康・環境衛生に対する対処能力が高まる」という目標は概ね達成されたと考えられます。プロジェクトは、雲南省少数民族地域の課題である衛生環境の改善に対し、学校から始める衛生行動の啓発アプローチとして合理的でした。アクセスの悪さなどかたくる困難はありましたが、研修と施設改善のタイミング、品質、規模は適正だったと言えます。今のところ、プロジェクトの影響は限定された範囲にとどまっていますが、プロジェクトのノウハウを共有することで、他の地域や学校に広がる可能性は充分にあります。ただ、中国の学校保健支援体制はいまだ整っておらず、衛生教育の発展・普及にはまだまだ課題が残っています。
また、衛生教育の方法がどんなに具体的で分かり易くても、きれいな水や実践のための施設がなければ意味がありません。プロジェクトで施設支援の対象ではなかった遠福小学校などでは、子どもたち皆が手洗いを続けるための手洗い場が足りず、先生のモチベーションを維持することができませんでした。プロジェクトが目指した衛生意識の改善を実現・継続するためには、ハード面での条件を整えることが欠かせません。具体的には、今後、小学校建設支援の際に衛生施設の設置を条件とするなどの対策をとることが考えられます。

これらの内容を中心に約40分の報告が行われ、その後、質疑応答の時間が20分設けられました。少し駆け足となった報告会でしたが、JICAの皆さんにも手洗いプロジェクトの意義および成果を実感して頂けたのではないかと思います。

JICA草の根技術協力事業としてのプロジェクトは、これで一区切りとなりましたが、「100万回の手洗い」活動はもちろん継続して行う予定です。これから先、プロジェクト対象校を含め、より多くの学校と子どもたち、そして地域の人たちを対象に効率的かつ持続的な健康・衛生環境改善支援をどのように行っていくのか―薄田PMによる2年間の活動報告書と合わせて、随時公開していきますので、どうぞ引き続き見守ってくださいね!

会合出席者
JICA 中野幸昌氏(プロジェクト担当)、小田遼太郎氏(北京事務所プロジェクト担当)、他計9名
聯誼協会 初鹿野惠蘭理事長、薄田榮光プロジェクトマネージャー、安達武史相談役、山田美葉(東京本部事務局プロジェクト担当職員)

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