雲南の自然
〜中国 花のある生活〜 第11回 雲南の花卉生産
雲南には16000種類の植物があり、そのうち観賞花は2500種類もあると言われています。 19世紀のはじめに西洋の園芸学者が量の原種を持ち帰り、改良され世界の花卉発展に大きく貢献してきた。しかし1949年に建国された 以降農業分野では食糧生産を最重要課題としており、花卉栽培はほとんど行われていなかった。昆明周辺では雲南の遺伝資源を求め二国間や民間の研究・学術交 流が盛んとなっていた。日本からは種苗会社等が雲南省政府等と共同で現地の農場で種苗生産協力を行い、花卉種苗の農民への普及を図り、中国内での花卉生産 基地基盤整備を進めた。そのような情勢のもとで1999年に昆明で世界花博覧会が開催され、斗南村に花卉交易市場が建設された。市場開設時には中国の花生 産の60%を占め、斗南村には花生産万元戸が出現した。 当初はカーネーション、バラの切り花栽培が中心であったが、キク、スターチス、カスミソウ、ユリ、ガーベラ、カラー、トルコキキョウ、 ストック等年々花の種類が増えている。更に洋ラン、シクラメンなど鉢物栽培や熱帯植物のガジュマルの盆栽など拡大している。植物資源の宝庫でもある雲南 は、温暖な気候に恵まれ花卉生産基地として、今後の益々の発展が期待されている。 |
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